■うつ伏せ




ボクは眠る時、うつ伏せで寝ると落ち着きます。

うつ伏せになって頭を正面にしたままだと息ができないので
 首は横を向けて両腕で頭を囲む形にします。

安心して寝れます。

ところがうつ伏せで困るのが“寝ているとよだれが垂れる”ことです。
ふとんや枕にシミを作ってしまいます。

だから普段は仰向けで我慢しますが、
高校の時に高熱にうなされた時に
天井から降りてきた“白いもの”に襲われたことがあるので
仰向けで寝るのは本当は怖いのです。

いつもより音の少ない、違和感を感じるような夜は気をつけなければいけません。

暗闇の中で目を開けるとそこに
“目の前でしゃがみこんでボクの顔をのぞき込む真っ白な顔”があるかもしれないからです。

暗闇の中に潜む“何か”を感じることがあります。

音のない息づかいのようなものを感じるのです。
そんな時はうつ伏せになって、ふとんを深々とかぶってしまいます。

でも気配を感じます。

なにをするでもなくこちらを見つめている感じです。
ボクが体の向きを変えると、その“何か”も向きを変えて追ってきます。
それは夜の深い森の中にある沼の、
髪の毛みたいに真っ黒な水藻が
月の光に照らされて、水中でゆらめく姿のようです。
目はつぶっていても気配で分かります。
薄目を開けると“それ”の立っていた影が動いてくるのが見えました。

一度ふとんの隙間から“何がいるのか”確かめようとしたことがあります。
ふとんの隙間から薄目を開けて、恐る恐る覗いてみました。
でもそこには光の失せたただの自分の部屋があるだけでした。

気のせいだと思いました。

でも背中を向けて目を閉じると、またその存在を感じます。
しかも今度は自分の背中のすぐ後ろまで来ていて、
ふとんからはみ出たボクの頭には息が当たっているのです。

 

仰向けは怖い。

「・・・もし目が合ってしまったら?」

 

“それ”が現れるのはいつも、
 音が途絶えた、違和感を感じるほどの静寂に包まれた夜です。






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